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不動産のQ&A 媒介報酬(手数料)等

II アパート・マンション等の賃貸借に関するもの
【その2 賃貸借契約等に係る問題】

媒介報酬(手数料)等

Q1 業者に賃貸の依頼をしていたところ、入居者が決まったと言い、貸主である私に賃料の半額を広告費の名目で請求して来ました。お客を見つけるのにインターネットなどで広告したといい、借主から1月分の賃料相当の報酬をもらうので貸主からは広告費をほしいとのことです。特別の広告の依頼もしていないのに支払う必要があるでしょうか。

A1 業者が媒介し、契約が成立した場合規定の報酬を受けることができるのは宅建業法で認められています。賃貸借の場合、借主の承諾があれば賃料の1月分相当の報酬を請求することは可能です。事例では報酬のほかに貸主に対して広告費等特別依頼費用が請求されていますが、「宅建業法の解釈・運用の考え方」によれば、規定されている報酬および依頼者(貸主)の依頼によって行う広告の料金に相当する額以外にいわゆる案内料、申込料や依頼者の依頼によらずに行う広告の料金に相当する額の報酬は受領することはできないとされており、特別な依頼もしていないのであれば、支払う必要はありません。

Q2 賃貸アパートに娘と2人で住んでいます。現在、契約者名義は、娘名義となっていますが、私名義に変更すれば、現在勤めている会社から住宅手当が支給されることが分かったので、管理会社に、名義変更を申し込みました。管理会社からは「名義変更するには、手数料として3万5千円かかる」と言われましたが、契約当初から私が同居していることは貸主も了解しており、名義を変更するだけなのに、こんなに高額な金額を請求するのは不当な気がしますが、どうでしょうか。

A2 本件のような手数料の額は、契約当事者の合意によって決まるものですから、任意に減額交渉をすることは可能ですが、交渉に当たっては、借主名義の変更は、法律上「借主としての地位の譲渡」に当たるということに留意する必要があります。
民法では、賃借人が第三者に賃借権を譲渡する場合には、賃貸人の承諾が必要とされています(612条1項)が、賃貸人には、この地位譲渡を当然に承諾しなければならない義務はありません。つまり、名義変更(借主としての地位の譲渡)を認めるかどうかの判断は貸主の意思に委ねられていることになります。貸主とよく話し合ってください。

Q3 不動産会社のあっせんで個人の地主さんと駐車場賃貸借契約を結びましたが、不動産会社から仲介手数料として月額賃料の1.5か月相当分を請求されました。宅建業法では月額賃料1か月ではないのですか。

A3 駐車場として利用することを目的とする土地の貸借の媒介は、原則として宅建業法の適用があります。しかし、車1台ごとの月極駐車場の貸借の媒介については、業法の趣旨及び規制の実益等を考慮して、業法上の問題としては取り扱わない運用がなされています。

Q4 所有しているアパートの媒介(仲介)を依頼した不動産屋さんに、前に媒介をしてもらった賃貸契約の更新手続を依頼しましたが、手数料として賃料の1か月分を請求されました、払わなければならないでしょうか。

A4 更新業務は、宅建業法の適用はありませんので、手数料の制限はありません。委託者(あなた)と受託者(不動産業者)との委託契約で取り決めた報酬を支払うことになります。
報酬について何も決めてなければ、金額はその業務の難易度・作業量等を考慮しながら話し合って決めることになります。

Q5 大家です。不動産屋さんの媒介(仲介)で居住用建物賃貸契約が成立しましたが、不動産屋さんから媒介手数料家賃の1か月分を請求されました。本来借主が媒介手数料を払うのではないでしょうか。後から、借主に聞いたところ、その不動産屋さんは借主からも家賃の1か月分を媒介手数料として受領しているとのことです。

A5 居住用建物の賃貸借の媒介の場合、媒介業者が受領できる報酬は、宅建業法で賃料の1か月以内(貸主0.5か月以内、借主0.5か月以内)と限度が定められています。支払をする貸主または借主の承諾を得ている場合は、一方だけから賃料の1か月以内の額を媒介報酬として受け取ることも認められています。
媒介業者の受け取ることのできる報酬は、依頼者の双方から受け取る場合または一方からだけ受け取る場合であっても賃料の1か月以内の額が上限となります。なお、代理の場合も代理業者が受領できる報酬は賃料の1か月以内が上限です。媒介業者が貸主と借主の双方から賃料の1か月分を受領していたとすると宅建業法違反になります。