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最高裁判例一覧

借家に関する判例 - 契約解除(家賃不払)

該当件数 35件

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No. 判決日 概要 事件番号 RETIO
1 H9.2.25 賃貸借が賃借人の債務不履行を理由とする解除により終了した場合、賃貸人の承諾のある転貸借は、原則として、賃貸人が転借人に対して目的物の返還を請求した時に、転貸人の転借人に対する債務の履行不能により終了するとした事例 平6(オ)456号
2 S56.10.13 民法467条1項所定の通知又は承諾は、債権の譲受人が債務者に対して債権を行使するための積極的な要件ではなく、債務者において通知又は承諾の欠けていることを主張して譲受人の債権行使を阻止することができるにすぎないとして、貸主の地位を承継した建物賃貸人の、賃借人に対する前貸主との未払賃料、損害金等の請求を容認した事例 昭56(オ)483号
3 S51.12.17 賃借人が賃料の支払を1か月分でも怠ったときは建物賃貸借契約は当然解除となる旨の訴訟上の和解条項に基づき、賃貸人が賃借人の賃料1か月分の賃料延滞により契約解除を求めた事案において、延滞事情の考慮等から信頼関係が賃貸借契約の当然解除を相当とする程度にまで破壊されたといえないとして、その請求を棄却した事例 昭51(オ)633号
4 S51.12.14 賃貸人が賃料延滞を理由として土地賃貸借契約を解除するには、賃借人に対して催告すれば足り、地上建物の借家人に対して延滞賃料の支払の機会を与えなければならないものではないとした事例 昭51(オ)805号
5 S50.7.14 建物につき改造が施され、物理的変化が生じた場合、新旧の建物の同一性が失われたか否かは、新旧の建物の材料、構造、規模等の異同に基づき社会観念に照らして判断すべきであり、建物の物理的変化の程度によつては、新旧の建物の同一性が失われることもあり得るとした事例 昭44(オ)798号
6 S49.5.30 賃借家屋につき適法に転貸借がなされた場合であっても、賃貸人が賃借人の賃料延滞を理由として賃貸借契約を解除するには、賃借人に対して催告すれば足り、転借人に対して延滞賃料の支払の機会を与えなければならないものではないとした事例 昭49(オ)71号
7 S49.4.26 不動産賃貸借において、賃借人が約9年10月賃料を支払わず、その間、当該不動産を自己の所有と主張して賃貸借関係の存在を否定し続けた事情があるときは、賃貸人は、催告を要せず賃貸借を解除することができるとした事例 昭45(オ)603号
8 S45.9.18 賃貸借契約において敷金が差し入れられていても、貸主は賃料延滞を理由として契約を解除することができるとした事例 昭45(オ)433号
9 S45.8.20 建物の賃貸人が現実に提供された賃料の受領を拒絶した場合、その後における賃料不払を理由とする契約解除をするためには、単に賃料の支払催告だけでは足りず、受領拒絶の態度を改め賃料の提供あれば受領する旨を表示する等の措置を講じる必要があるとした事例 昭42(オ)803号
10 S44.11.21 建物賃貸借の賃料増額請求をめぐる紛争に際し、賃借人が自発的に一定額の増額をした賃料を供託した等の事情のもとにおいては、本件賃料債務の不履行については、未だこれを賃貸借契約の解除原因としての背信行為と認めるに足りない特段の事情があるとされた事例 昭44(オ)728号
11 S43.11.21 家屋賃貸借契約において、1カ月分の賃料遅滞を理由に無催告で契約解除ができる旨の特約条項は、賃料遅滞を理由とする契約解除において、催告をしなくても不合理とは認められない事情が存する場合には、効力を有するとした事例 昭42(オ)1104号
12 S43.11.7 借家法に基づく増額請求により賃料が増額された後における賃借人の賃料債務の不履行が賃貸借の基礎たる信頼関係を破壊するものとして賃貸借契約の解除が認められた事例 昭43(オ)410号
13 S42.12.14 賃貸家屋の所有権および未払賃料債権の譲受人が所有権の取得登記前にした賃料の支払の催告について、賃貸借契約の解除の前提としての催告の効力を認めた事例 昭42(オ)380号
14 S42.3.30 長期にわたる賃料の不払は、それ自体賃貸借契約の継続を困難ならしめる背信行為にあたり、催告なしに契約の解除をすることができるとした事例 昭41(オ)1265号
15 S41.11.24 家賃が26倍に値上げされた場合であっても、当該値上額が第一審判決によって正当と判断された後、賃借人が値上額の家賃の支払催告に応じなかったときは、それを理由とする賃貸人の契約解除は有効であるとした事例 昭40(オ)1133号
16 S40.9.28 貸室の賃貸借における貸主の賃料及び電気代等立替金の合算額の支払請求に対し、立替金は貸主負担の約束であり過当な請求であるとして借主が全体の支払いを拒んだ事案において、賃借人の賃料未払を理由とする賃貸人の賃貸借契約の解除を認めた事例 昭38(オ)1460号
17 S39.11.27 催告および催告期限徒過を停止条件とする契約解除の意思表示が期限後に到達した場合に、催告および解除の意思表示が有効とされた事例 昭38(オ)1362号
18 S39.10.27 家屋賃貸人が商人である賃借人に対し、5月1日に4年分の延滞賃料の支払催告をしたのち、5月5日に解除の意思表示をした場合において、5月2日が土曜日、5月3日および5日が休日であっても、その解除の意思表示は催告後相当の期間経過後のものとして有効であるとした事例 昭38(オ)307号
19 S39.10.23 債務者が賃料を持参し債権者の代理人弁護士の事務所に赴いたが、当該弁護士が不在のため現金の呈示ができなかった場合において、弁護士の事務員に対しその受領の催告をしなくても、弁済のための現実の提供があったとされた事例 昭37(オ)806号
20 S39.10.8 家賃の支払いとその受取証書の交付とは同時履行の関係にあると解すべきであるが、借家人が受取証書の交付を受けないで異議なく家賃の支払いをした場合には、さきに支払つた家賃について受取証書の交付のないことを理由として、その後の家賃の支払いを拒絶することはできないとした事例 昭38(オ)679号
21 S39.7.28 賃料不払を理由とする家屋賃貸借契約の解除が、特段の事情により、信義則に反し許されないものとされた事例 昭37(オ)747号
22 S39.3.31 借家人の債務不履行によつて家屋賃貸借が解除された場合には、借家法4条(転貸借の保護)を適用する余地はないとした事例 昭38(オ)198号
23 S37.4.5 滞納家賃が3カ月分以上に達したときは、賃貸人は賃借人に対し、催告等の手続を経ることなく、直ちに賃貸借契約を解除することができる旨の特約は、借家法第6条の特約には当らないとした事例 昭36(オ)167号
24 S37.3.29 適法な転貸借がある場合、賃貸人が賃料延滞を理由として賃貸借契約を解除するには、賃借人に対して催告すれば足り、転借人に対して延滞賃料の支払機会を与えなければならないものではないとした事例 昭33(オ)963号
25 S32.9.12 賃貸人がいったん賃料の受領を拒絶した場合であっても、特段の事情がない限り、賃借人はその後支払うべき賃料につき弁済の提供をしない以上債務不履行の責を免れないとした事例 昭31(オ)143号
26 S32.6.5 債権者が契約の存在を否定する等、弁済を受領しない意思が明確と認められるときは、債務者は言語上の提供をしなくても債務不履行の責を免れるとされた事例 昭29(オ)522号
27 S32.4.5 賃貸人により賃貸借契約の解除の意思表示がなされた後、賃借人が修繕費の相殺の意思表示をしたとしても、当該意思表示は賃貸借契約の解除に効力を及ぼさないとした事例 昭30(オ)530号
28 S32.3.8 賃貸借契約が、賃料不払のため適法に解除された以上、たとえその後、賃借人の相殺の意思表示により賃料債務が遡って消滅しても、解除の効力に影響はないとされた事例 昭30(オ)332号
29 S31.11.27 賃貸人の甲家屋賃料の支払催告に対し、賃借人が、乙家屋と丙土地も賃貸借の目的物であるとこれを争い、甲家屋の賃料に乙家屋と丙土地の相当賃料額を合わせた金員を賃貸人が受領しなければ支払わないとした場合には、債務の本旨に従った履行の提供があったものとはいえないとした事例 昭30(オ)646号
30 S29.4.30 著しく過大な賃料支払の催告は、賃貸人は約定賃料額の提供をうけても、これを受領する意思がないものと認められ当該催告は無効であるとされた事例 昭27(オ)78号
31 S29.3.26 賃貸借契約解除の前提としてなされた延滞賃料の催告金額が、実際の債務額を若干超えていたとしても、賃貸人が催告金額でなければ受領しないことが明らかでない限り、契約解除の前提たる催告としての効力を有するとした事例 昭28(オ)779号
32 S13.6.29 賃貸人が賃貸家屋の雨漏破損等の修繕義務を怠ったとしても、賃借人の使用収益に著しい障害を与えない限り、賃借人は家賃全額の支払を拒むことはできないとした事例 昭13(オ)353号(大審院)
33 S13.1.31 賃借人の保証人は、賃借人の賃料延滞を理由とする契約解除においても、賃借人が賃借物の返還義務を履行しないことによる賃貸人の損害についても賠償責任を負うとした事例 昭12(オ)1581号(大審院)
34 S12.6.15 賃借人の保証人は、賃借人が死亡しその相続人が賃貸借関係を承継した場合においても、承継後に生じた相続人の債務につき保証人たる責任を免かれないとした事例 昭10(オ)2737号(大審院)
35 S8.4.6 賃借人が賃料の支払をしないで相当期間経過したのにもかかわらず、賃貸人が契約解除をしないときは保証人は一方的意思表示により保証契約を解除することができるとした事例 昭7(オ)1492号(大審院)

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