不動産売買の手引(令和3年度版)
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取引条件に関する事項1.代金及び交換差金以外に授受される金額授受の目的金額手付金売買代金の一部に充当します金1,000,000円固定資産税・都市計画税精算金(○年度分)金65,000円下水道私設管管理料精算金金2,000円備考の起算日は、1月1日です。精算金額については、引渡し予定日(○年○月○日)におけるものです。33頁からの「契約を解除するときは」を参照して下さい。2.契約の解除に関する事項手付解除売主及び買主は、相手方が契約の履行に着手するまでは、売主は、買主に受領済の手付金の倍額を支払い、買主は、売主に支払済の手付金を放棄して、この売買契約を解除することができます。引渡し前の滅失又は毀損等の場合の解除1.本物件の引渡し前に、天災地変、その他売主又は買主いずれかの責に帰すことができない事由により本物件が滅失したときは、売主又は買主は、この契約を解除することができます。2.売主は、前項の事由によって本物件が毀損したときは、被害の修復が可能な場合でも、修復が著しく困難なとき、又は過大な費用を要するときは、この契約を解除することができるものとし、買主は、本物件の毀損により契約の目的が達せられないときは、この契約を解除することができます。3.第1項又は前項により本契約が解除された場合は、売主は、受領済みの金員全額を無利息にて遅滞なく返還しなければなりません。契約違反による解除(担保責任を除く)1.売主又は買主が、この契約に定める債務を履行しないとき、その相手方は、自己の債務の履行を提供し、かつ、相当の期間を定めて催告をしたうえで、この契約を解除することができます。ただし、債務不履行が、この契約及び取引上の社会通念に照らして軽微であるときは、この限りではありません。2.前項により契約を解除された者は、相手方に対し、契約書に定める違約金を遅滞なく支払わなければなりません。融資利用の特約による解除1.後記「6金銭の賃借に関する事項」欄に記載された融資の全部又は一部について、契約書に定める融資承認予定日のうち最終予定日までに承認を得られないときは、この契約は自動的に消滅します。2.前項によりこの契約が消滅したときは、売主は受領済の金員全額を無利息にてすみやかに返還しなければなりません。買換特約による解除【買換特約による解除】1.買主は、手持物件(○○市○○町16番11所在○○マンション301号室)の売却代金をもって本物件の購入代金を弁済するため、○年○月○日までに当該手持物件が、金○○○○円以上で売却できなかったとき、又はその売却代金が受領できなかったときは、この契約は自動的に消滅します。2.前項によりこの契約が消滅したときは、売主は受領済の金員全額を無利息にてすみやかに返還しなければなりません。反社会的勢力(暴力団)排除特約による解除1.売主及び買主は、その相手方が、自ら若しくは自らの役員が反社会的勢力でないことの確約事項に反する申告をしたことが判明した場合、反社会的勢力に自己の名義を利用させ、この契約を締結するものではないことの確約に反し契約をしたことが判明した場合、この契約に関して、脅迫的な言動又は暴力を用いる行為、偽計又は威力を用いて業務を妨害し、又は信用を棄損する行為をした場合は、何らの催告も要せずして、契約を解除することができます。2.売主は、買主が、自ら又は第三者をして本物件を反社会的勢力の事務所その他の活動の拠点に供した場合には、何らの催告も要せずして、契約を解除することができます。建築条件特約による解除1.買主と売主又は売主の指定する建設業者との間で本件契約締結後3か月以内に建築工事請負契約が成立しない場合又は建築工事請負契約を締結しないことが確定した場合、本契約は解除されます。2.前項により本契約が解除となった場合、売主は受領済みの金員全額を無利息にてすみやかに返還しなければなりません。担保責任に基づく解除買主は、本物件に種類又は品質に関して契約の内容に適合しないこと(以下、「契約不適合」といいます。)があって、この契約を締結した目的が達せられない場合は、契約を解除することができます。ただし、契約不適合について買主に帰責事由がある場合、または、本物件の引渡しを受けてから2年以内に売主に本物件に契約不適合がある旨の通知をしなかったときはできません。契約解除に関する特約は、当然にあるわけではありません。特にローンを利用する場合や買替の場合は、特約があることを確認しましょう。売主が個人のときは、担保責任の期間が数か月と短い場合や負わないとする特約もあります。個人間取引では、これらの特約も有効です。内容を理解しておきます。55

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