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最高裁判例一覧

売買に関する判例 - 目的物の特定

該当件数 20件

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No. 判決日 概要 事件番号 RETIO
1 H9.7.15 執行官の山林の現況調査において、目的不動産の現況をできる限り正確に調査すべき注意義務に違反したものと認められた事例 平6(オ)548号
2 S61.2.27 一筆の土地が現地においてA部分とB部分とに明確に区分され、A部分は甲に、B部分は乙にそれぞれ賃貸された後において、甲が売買の目的物を一筆の土地と表示して契約を締結したとしても、B部分を含める旨の明示的な合意がされている等の特段の事情のない限り、一筆の土地全部が売買の対象とされたものと認めることは経験則に反するとされた事例 昭59(オ)675号
3 S57.6.17 ・一筆の土地の一部分の売買契約において、対象土地部分が具体的に特定していないとされた事例
・多数持分権者との間の売買契約に基づいて共有地の一部分の引渡を受けた者に対する少数持分権者からの返還請求ができないとされた事例
昭56(オ)742号
4 S55.9.30 土地の一部を目的物とする売買契約において、分筆の催告に売主が応じなかったため、買主が測量により目的物を定め売主に通知した事案において、民法406条以下の規定により売買の範囲が特定し、その所有権が売買契約の効力発生時に遡って買主に帰属したとされた事例 昭55(オ)606号
5 S54.3.15 土地地積更正登記につき、当該土地の隣接地の所有者は、その取消を求める法律上の利益を有しないとした事例 昭53(行ツ)123号
6 S50.7.14 建物につき改造が施され、物理的変化が生じた場合、新旧の建物の同一性が失われたか否かは、新旧の建物の材料、構造、規模等の異同に基づき社会観念に照らして判断すべきであり、建物の物理的変化の程度によつては、新旧の建物の同一性が失われることもあり得るとした事例 昭44(オ)798号
7 S44.11.6 不特定物の売買においては、特段の事情のないかぎり、その目的物が特定すると同時に、当然にその目的物の所有権は売主から買主に移転するとした事例 昭44(オ)768号
8 S44.3.25 改築後の新建物が旧建物と同じく木造平屋建一棟の居宅であって、旧建物を支えていた柱も相当数のものが残って新建物の支柱となり、旧建物の残存部分が新建物の主たる構成部分をなしているなどの事実関係のもとにおいては、新・旧両建物は社会通念上同一性を有するとした事例 昭43(オ)1127号
9 S39.10.8 売買契約書上一筆の山林を表示しているが、契約締結当時の諸事情に照らして観察すれば、売買は山林を構成する地盤の一部を指定し、これを譲渡するという趣旨の契約にほかならないときは、所有権移転の効力は山林部分についてのみ生ずるとした事例 昭37(オ)1064号
10 S35.10.4 民法208条所定の区分所有権は、その部分が独立の建物と同一の経済上の効力を全うすることを得る場合に限って成立し、その部分が他の部分と併合するのでなければ建物としての効力を生ずることができない場合には、民法242条により不動産の所有者は附合物の所有権を取得するとした事例 昭33(オ)352号
11 S32.3.26 山林に生立する立木の売買において、直接売主から指示を受けず、世話人の指示を信じたため、対象となる山林の範囲につき錯誤があったとして、買主が売買契約の無効を主張した事案につき、買主に重大な過失があったものとはいえないとして錯誤無効を認めた事例 昭30(オ)1022号
12 S31.7.20 木造瓦葺2階建工場(建坪12.22坪、二階同)が、工事により木造瓦葺2階建店舗(建坪11.78坪、二階同)、木造瓦葺平屋便所(建坪1坪)、木造亜鉛葺平屋居宅(2.94坪)となった事案において、建物の同一性は失われていないとされた事例 昭29(オ)462号
13 S30.10.4 土地及び家屋(店舗・附属工場)の売買を行ったが、後日土地(一筆全部で77.05坪)について測量をしたところ、売主の土蔵が存していたとして買主がその撤去を求めた事案において、取引の事情等から、同売買において、土蔵の敷地(20.42坪)は、売買の目的から除外する暗黙の意思表示があったとされた事例 昭27(オ)890号
14 S30.9.23 立木とその土地が同一所有者に属するときは、立木の所有権は土地の所有権に包含され一個の土地所有権となるものであるから、土地を立木とともに買い受けた者が、土地の所有権取得登記をしたときは、例えその後立木につき前所有者のため保存登記がなされても、この登記は無効であるとされた事例 昭28(オ)1367号
15 S30.6.24 1筆の土地を区分した「土地の一部」を売買の目的とすることは可能であり、「土地の一部」が、売買の当事者間において具体的に特定している限りは、分筆手続未了前においても買主は売買によりその「土地の一部」につき所有権を取得することができるとした事例 昭28(オ)847号
16 S28.1.23 民法242条は、不動産の付合物が、取引上当該不動産と別個の所有権の対象となるものであっても、当該不動産の所有権が当然付合物に及ぶことを規定するものであって、付合物に対する所有権が当該不動産の所有権の外に独立して存することまでを定めているものではないとした事例 昭25(オ)378号
17 T13.10.7 土地の一部は、分筆の手続がなされていなくても、時効による所有権取得の目的となるとした事例 大12(オ)672号(大審院)
18 T13.10.7 土地の一部は、分筆手続をする以前でも所有者においてこれを譲渡することができるとした事例 大12(オ)664号(大審院)
19 T9.1.20 土地上に立木が生立する場合において、その土地と立木が同一人の所有であるときは、土地と立木とは一個の土地所有権の目的であって、別個に所有権が存在するものではないから、土地所有権につき移転登記がなされたときは、これにより土地のみならず立木に関しても所有権の移転を第三者に対抗するできるとされた事例 大8(オ)955号(大審院)
20 M35.1.27 定著物とは絶対にその自然の状態を毀損するのでなければ、これを分離しもしくは移動させることができない物のみに限らないとした事例 明34(オ)523号(大審院)

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