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最高裁判例一覧

相隣関係に関する判例 - 隣地との境界・越境・目隠し等の紛争

該当件数 29件

判 決 日 クリックにより年月日順の並び替えができます。
No. 判決日 概要 事件番号 RETIO
1 H22.6.29 葬儀場の営業を行う業者が、その近隣に居住する者に対し、居宅から葬儀場の様子が見えないようにするための目隠しを設置する措置を更に講ずべき義務も、葬儀場の営業についての不法行為責任も負わないとされた事例 平21(受)1709号 RETIO 80-124

2 H16.4.23 東京都が自動販売機を都道にはみ出し設置した者に対して、占用料相当額の損害賠償請求権又は不当利得返還請求権を行使しないと判断したことが違法ではないとされた事例 平12(行ヒ)246号
3 H13.2.22 民法564条規定の、売主の担保責任の除斥期間の起算点である「事実を知った時」とは、買主が売主に対し民法563条又は565条規定の担保責任を追及し得る程度に確実な事実関係を認識した時をいうとした事例 平11(オ)1261号 RETIO 50-080

4 H11.11.9 土地の共有者のうちに境界確定の訴えを提起することに同調しない者がいる場合には、その余の共有者は、隣接する土地の所有者と訴えを提起することに同調しない者とを被告にして訴えを提起することができるとした事例 平9(オ)873号
5 H11.2.26 甲地のうち、乙地との境界全部に接続する部分をAが、残部分をBがそれぞれ譲り受けた場合において、甲乙両地の境界に争いがあり、この確定によってA及びBがそれぞれ取得した土地の範囲の特定が可能になるという事実関係においては、A及びBは甲乙両地の境界確定の訴えの当事者適格を有するとした事例 平9(オ)104号
6 H7.3.7 公簿上特定の地番により表示される甲乙両地が相隣接する場合に、乙地の所有者が甲地のうち境界の全部に接続する部分を時効取得したとしても、甲乙両地の各所有者は、境界確定の訴えの当事者適格を失わないとした事例 平6(オ)1728号
7 H3.3.19 国土調査法17条2項に基づく申出は、国土調査を行った者に対し調査上の誤り等を指摘し、地図等の修正の職権の発動を促すものにすぎず、国土調査を行った者は申出者に対し応答をする法令上の義務はないとして、筆界線表示の修正の申し立てに対する市の申し入れを容れない旨の回答の無効確認の訴えについて、抗告訴訟の対象となる行政処分にあたらないとし訴えを不適法とした事例 平2(行ツ)202号
8 H1.3.28 乙の土地所有権に基づく甲が占有する部分の明渡し請求が境界確定訴訟と併合審理されており、判決において、甲占有部分の乙の所有権が否定され、甲に対する明渡請求が棄却されたときは、たとえ、これと同時に乙主張とおりの土地の境界が確定されたとしても、占有部分については所有権に関する取得時効中断の効力は生じないとされた事例 昭58(オ)216号
9 S61.5.29 町村の境界を確定するに当たっては、まず、江戸時代における関係町村の当該係争地域に対する支配・管理・利用等の状況を調べ、そのおおよその区分線を知り得る場合には、これを基準として境界を確定すべきとした事例(筑波山山頂付近における隣接両町の境界を確定した事例) 昭57(行ツ)163号
10 S59.2.16 公簿上相隣接する二筆の土地の中間に第三者所有の土地が介在する場合、二筆の土地の所有名義人間の境界確定を訴えにより求めることはできないとした事例 昭57(オ)875号
11 S58.10.18 隣接する甲乙両地各所有者間の境界確定訴訟において、甲地のうち境界の一部に接続する部分につき乙地所有者の時効取得が認められても、甲地の所有者はその境界部分についても境界確定を求めることができるとした事例 昭57(オ)97号
12 S57.12.2 所有権に基づく土地明渡訴訟の係争中に提起された境界の確定を求める訴えは、境界の確定が土地所有権に基づく土地明渡訴訟の先決関係に立つ法律関係にあたるものと解することはできないことから、中間確認の訴えとしては不適法であるとされた事例 昭57(オ)539号
13 S54.3.15 土地地積更正登記につき、当該土地の隣接地の所有者は、その取消を求める法律上の利益を有しないとした事例 昭53(行ツ)123号
14 S46.12.9 隣接する土地の一方または双方が共有に属する場合の境界確定の訴えは、固有必要的共同訴訟と解すべきであるとした事例 昭44(オ)279号
15 S45.12.22 家屋の塀における器物毀棄罪につき、被害物件の所有者の妻に告訴権を認めた事例 昭44(あ)1590号
16 S44.12.18 特定の土地の引渡を求める訴訟の判決に添付された目的土地の特定のための実測図に基点が脱落していても、測量図によれば基点の所在が明らかで、判決添付図面を作成する際、基点の記載を脱落したにすぎないときは、更正決定をすれば足り、主文不特定の違法はないとした事例 昭44(オ)940号
17 S44.6.12 特定地域の土地が、甲乙間において、甲所有の丙地に含まれるか、乙所有の丁地に含まれるかが争われている場合には、甲がその主張の丙地について所有権取得登記を経由していなくても、乙はこの一事によつて甲の土地に対する土地所有権取得を否定することはできないとされた事例 昭44(オ)56号
18 S43.6.28 境界標を損壊しても、いまだ境界が不明にならない場合には、境界毀損罪は成立しないとした事例 昭42(あ)2891号
19 S43.3.1 相続人が登記簿に基づき実地に調査すれば、相続した土地の範囲に甲地を含まないことを容易に知ることができたにもかかわらず、この調査をしなかったために、甲地が相続した土地に含まれると信じて占有をはじめたときは、相続人は占有のはじめにおいて無過失ではないとした事例 昭42(オ)597号
20 S43.2.22 取得時効の成否は、境界確定の訴えにおける境界確定とは関係がないとした事例 昭42(オ)718号
21 S42.12.26 隣接土地所有者間に境界についての合意が成立したことのみによって、合意のとおりの境界を確定することは許されないとされた事例 昭41(オ)118号
22 S39.2.27 生垣やトタン塀が古くから存在していたからといって、必ずしもその線が土地境界線であるとは認められないとされた事例 昭37(オ)952号
23 S38.10.15 境界確定訴訟の控訴裁判所は、第一審判決の境界線を正当でないと認めたときは、第一審判決を変更して、正当と判断する境界を定めるものであり、その結果が実際上控訴人にとり不利であり、附帯控訴をしない被控訴人に有利である場合であっても、いわゆる不利益変更禁止の原則の適用はないとした事例 昭37(オ)938号
24 S38.1.18 係争地域が自己所有であるとの主張は前後変わることなく、ただ単に請求を境界確定から所有権確認に変更したにすぎない場合は、境界確定の訴え提起によって生じた時効中断の効力には影響がないとした事例 昭34(オ)1099号
25 S37.10.30 土地境界確定の訴えにおいては、判決主文において、係争土地相互の境界を表示すれば足り、土地の所有者が誰であるかを主文に表示することを要しないとした事例 昭35(オ)513号
26 S35.11.29 隣地から竹の根(地下茎)が本件土地へ入ってきて、それから生えた竹である場合、同竹材は本件土地の果実であるとされた事例 昭33(オ)929号
27 S33.10.21 境界確定の判断において、縄延びの処理につき、不合理な処理がなされ衡平の観念に反するとして違法と判断された事例 昭30(オ)969号
28 S31.12.28 ・山林の境界につき実測図の作成を命ぜられた鑑定人が、訴訟手続外で入手した図面を資料として作成した鑑定書を証拠に採用しても違法でないとした事例
・相隣者との間で境界を定めた事実があっても、これによって、その一筆の土地の固有の境界自体は変動するものではないとした事例
昭30(オ)688号
29 S30.11.11 隣地より越境された家屋玄関の軒先を、建物所有者の承諾を得ないで切り取った行為は、同建物が建築許可を受けない不法建築であり、また、同軒先の切除による建物所有者の損害に比しこれを放置することによる損害が甚大であったとしても建造物損壊罪に当たるとした事例 昭28(あ)5224号

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