ここでは、機関誌「RETIO」に掲載された判例を紹介します。

RETIO No.135 2024.秋

< 売買に関するもの >
1 売買契約交渉の破棄
契約交渉の継続を困難にする事情があったとして、売買契約交渉の破棄が不法行為には当たらないと判断された事例
2 融資特約期限の延長
決済期限を延長した際、融資特約期日については延長の合意をしておらず、 融資特約は効力を失ったとされた事例
3 融資利用と契約解除
ローン解除期日経過後の、買主の取引建物がフラット35を利用できない構造であったことを理由とする契約解除が否定された事例
4 地下室の漏水瑕疵
リフォーム転売されたマンションの地下室に発生した漏水について売主業者の瑕疵担保責任が認められた事例
5 区分所有建物の瑕疵
引渡された区分所有建物の外壁に修繕工事が必要なことの説明を売主が怠った等とする買主の損害賠償請求が棄却された事例
6 信義則に反する媒介報酬の請求
売主に対する媒介報酬の請求は信義則に反するとして媒介業者の請求が棄却された事例
7 欺罔行為による価値の誤認
欺罔行為により買主に価値を誤認させた投資マンション売買について売主・勧誘者の共同不法行為責任が認められた事例
8 冒用された宅建士の責任
重要事項説明等の宅地建物取引士として冒用された者に対する損害賠償請求が否認された事例
< 賃貸借に関するもの >
9 タトゥーによる契約解除
借主にタトゥーがあることを理由に賃貸物件の引渡しを拒んだ貸主に履行遅延による損害賠償支払いを命じた事例
10 賃借人行方不明と貸室明渡請求
賃借人行方不明による契約終了等の主張について特約による終了は否定され賃貸人の立退料提供による解除の申入れが認められた事例
11 借主の清掃義務違反
バルコニーから貸室等への浸水被害につき、排水口の清掃を怠った借主に対する貸主の損害請求が認められた事例
< その他 >
12 土地使用貸借契約と収益の帰属
親子間での駐車場の土地使用貸借契約においてその収益は所得税法上土地所有者である親に帰属すると認められた事例