宅地建物取引業法に関する判例 - 宅地建物取引業法に関する判例

該当件数

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No. 判決日 概要 事件番号 RETIO
1 R3.6.29

宅地建物取引業法3条1項の免許を受けない者が宅地建物取引業を営むために免許を受けて宅地建物取引業を営む者からその名義を借り、当該名義を借りてされた取引による利益を両者で分配する旨の合意は、同法12条1項及び13条1項の趣旨に反するものとして、公序良俗に反し、無効であるとされた事例

令2(受)205号

RETIO 125-150

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2 H28.3.31

宅建業法30条1項前段所定の取戻事由が発生した場合において、取戻公告がされなかったときは、宅建業者の営業保証金の取戻請求権の消滅時効は、当該事由が発生した時から10年を経過した時から進行するとされた事例(破棄自判・RETIO101-118の上告審)

平27(行ヒ)374 号

RETIO 123-063

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3 H25.3.22

土地区画整理事業の施行地区内の土地について、売買当時、賦課金を課される可能性が存在していたことをもって、民法570 条にいう瑕疵があるとはいえないとされた事例

平23(受)1490号

RETIO 117-090

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4 H23.4.22

契約の一方当事者が当該契約の締結に先立ち,信義則上の説明義務に違反して、当該契約を締結するか否かに関する判断に影響を及ぼすべき情報を相手方に提供しなかった場合には、上記一方当事者は、相手方が当該契約を締結したことにより被った損害につき、不法行為による賠償責任を負うことがあるのは格別、当該契約上の債務の不履行による賠償責任を負うことはないとした事例

平20(受)1940号

RETIO 83-124

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5 H22.7.20

弁護士資格等がない者らが、ビルの所有者から委託を受け賃借人らと立退交渉を行い、賃貸借契約を合意解除した上で各室を明け渡させた行為について、弁護士法72条違反にあたるとされた事例

平21(あ)1946号

RETIO 81-102

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6 H18.6.12

建築後に土地の一部を売却すると、容積率制限を越える違法建築物となり、また当該土地購入者も敷地の二重使用となり建築確認申請の支障となる敷地について、その一部売却が困難である点を説明しなかった建築会社に説明義務違反があるとされ、銀行にも説明すべき信義則上の義務を肯認する余地があるとされた事例

平16(受)1219号

RETIO 65-074

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7 H17.9.16

マンションの売買において、防火戸が作動しない状態で引き渡されたことにつき、売買の目的物に隠れた瑕疵があったとして損害賠償を請求した事案において、売主から委託を受けてマンション販売に関する一切の事務を行っていた宅建業者に、防火扉の操作方法等につき、買主に対して説明すべき信義則上の義務があるとされた事例 (差戻後控訴審 H18.8.30 東京高裁 取判41)

平16(受)1847号

RETIO 67-070

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8 H16.12.10

民事執行法上の競売手続により宅地又は建物を買い受ける行為は、宅地建物取引業法2条2号にいう宅地又は建物の「売買」に当たるとされた事例

平16(あ)1065号

RETIO 127-113

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9 H16.11.26

宅地建物取引業保証協会が、宅地建物取引業者からの入会申込みに対し、宅地建物取引業協会の会員でなければならないとする資格要件を満たしていないことを理由に入会拒否をしたことについて、当該宅地建物取引業者が会員たる資格を有する地位にあることの確認と、不法行為による損害賠償を求めた事案において、上記要件を満たしていないことを理由にこれを拒否したことが不法行為には当らないとした事

平15(受)1710号

RETIO 62-042

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10 H16.11.18

公団住宅の建替事業において、分譲住宅の売主(公団)が団地の賃借人で建替え後の住宅を購入する買主に対し、買主の意思決定の上で重要な価格の適否に関する事実について説明をしなかったことに対する買主の慰謝料請求が認められた事例

平16(受)482号

RETIO 62-040

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11 H15.11.7

金融機関の従業員が顧客に対し融資を受けて宅地を購入するように勧誘する際に、当該宅地が接道要件を具備していないことを説明しなかったことが、当該宅地を購入した顧客に対する不法行為を構成するとはいえないとされた事例

平14(受)458号

RETIO 59-052

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12 H10.6.11

宅地建物取引業保証協会が、その内部規約で宅建業法64条8に規定される弁済すべき債権に制限を加え、認証を拒絶することはできないとされた事例

平9(オ)243号

13 H8.11.8

買換えにあたり、買主の売却希望価額が高過ぎて決済日までに売却できず、利用した買換つなぎローンも返済できなくなったため、買主が媒介業者に対し損害賠償を求めた事案において、買取りの約束又は第三者売却の約束があったとは認められず、また、買換特約を設けなかったことに違法はないとされた事例

判例集未登載

RETIO 38-038

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14 H5.4.23

不動産の買主が、敷地の二重使用により建築確認が遅延したとして、売主及び仲介業者に損害賠償を請求した事案において、敷地の二重使用状態を自ら作出し買主の購入目的を知る売主は、信義則上その事実及び建築確認手続遅延の可能性につき説明義務があるとした事例

平3(オ)1386号

15 H1.11.24

宅地建物取引業者に対する知事等による免許の付与ないし更新は、法所定の免許基準に適合しない場合であっても、当該業者との個々の取引関係者に対する関係において直ちに国家賠償法一条一項にいう違法な行為に当たるものではないとした事例

昭61(オ)1152号

RETIO 118-055

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16 S60.12.17

宅地建物取引業法47条1号に違反した宅建業者の代表取締役について、同法84条により、同法80条の罪の行為者として処罰されるとした事例

昭60(あ)1255号

17 S60.3.26

宅地建物取引業法49条にいう「帳簿」とは、本人の意思、形式、記載内容、保管状況から判断して、宅地建物取引業者がその業務に関し同条所定の事項を記載することを予定して備え付けたと認められる帳簿をいうとされた事例

昭59(あ)567号

RETIO 02-008

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18 S57.9.9

宅地建物取引業法13条における名義貸しとは、自己の名義をもつて他人に宅地建物取引業を営ませる行為につき、その相手方が宅地建物取引業を営む免許を受けていると否とにかかわりなく、一律にこれを禁止、処罰する趣旨であるとした事例

昭55(あ)1803号

19 S56.9.8

宅地造成を目的とした山林の売買において、保安林指定があったことにつき、売主の瑕疵担保責任を認めた事例

昭55(オ)235号

20 S55.6.5

宅地造成を目的とする山林の売買において、登記簿上に保安林の表示がなく現地にも保安林の標識がなかったとしても、媒介を行う宅地建物取引業者には、目的たる山林について保安林指定の有無を調査すべき注意義務があるとされた事例

昭54(オ)1252号

21 S55.1.25

宅地建物取引業法65条2項に基づきなされた業務停止処分の取消しを求める訴えにおいて、原告が主張する「法律生活上の利益」は、行政事件訴訟法9条にいう「処分の取消しによって回復すべき法律上の利益」にはあたらないとされた事例

昭53(行ツ)170号

22 S50.12.26

売主又は買主の一方から仲介の委託を受けた宅地建物取引業者が、委託を受けない当事者に対して報酬請求権を取得するためには、客観的にみて、当該業者が相手方当事者のためにする意思をもつて仲介行為をしたものと認められることを要するとした事例

昭46(オ)22号

RETIO 113-098

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23 S50.11.21

宅地建物取引業法(昭和46年法律第110号による改正前のもの)11条の2第2項にいう「その者が、みずから主として業務に従事する事務所」とは、当該事務所の業務を主として取引業者みずから行う事務所であることを要するにとどまらず、当該取引業者が取引業務を自己の主たる業務として行う事務所であることを要するとした事例

昭48(行ツ)108号

24 S50.4.4

宅地建物取引業者が行った法律事務の取扱いについて、商法503条により商行為となるが、それが一回限りであり、かつ、反復の意思をもってなされたものでないとして、弁護士法72条に触れないとした事例

昭47(オ)751号

25 S49.12.16

宅地建物取引業法12条1項にいう「宅地建物取引業を営む」とは、営利の目的で反復継続して行う意思のもとに宅地建物取引業法2条2号所定の行為をなすことをいうとした事例

昭48(あ)970号

26 S48.7.7

営利の目的であることが宅地建物取引業法12条1項の規定に違反して宅地建物取引業を営んだと認めるための要件とされた事例

昭47(あ)1843号

27 S46.6.17

宅地建物取引業法2条1号にいう宅地とは、現に建物の敷地に供せられている土地に限らず、広く建物の敷地に供する目的で取引の対象とされた土地を指称し、その地目、現況のいかんを問わないものであるとした事例

昭45(あ)1889号

28 S45.10.22

間もなく買受契約が成立に至る状態にあったのに、土地等の買受人が依頼していた宅地建物取引業者を排除して直接売買契約を締結した事案において、宅地建物取引業者の報酬請求権が認められた事例

昭45(オ)637号

RETIO 125-110

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29 S45.2.26

一個の売買に関し宅地建物取引業者である媒介者が数人ある場合、媒介者らの報酬の合計額は、法定の最高報酬額を超えることができないとした事例

昭44(オ)363号

30 S45.2.26

宅地建物取引業法17条1項および2項は、宅地建物取引の媒介の報酬契約のうち建設大臣の定めた額をこえる部分の効力を否定する趣旨であり、報酬契約のうち同額をこえる部分は無効であるとした事例

昭44(オ)364号

31 S44.6.26

宅地建物取引業者は、売主からの委託を受けず、また、売主のためにする意思を有しないでなした売買の媒介については、売主に対し報酬請求権を有しないとした事例

昭43(オ)17号

32 S43.12.24

宅地建物取引業者の報酬について、法定の最高額をもつて相当額と認めた原審の判断に、審理不尽・理由不備の違法があるとされた事例

昭40(オ)173号

33 S43.9.3

・不動産売買の媒介契約は、報酬を支払う約定があっても、依頼者は民法第651条第1項に基づき契約を解除することができるとした事例
・民法第651条第2項の「不利なる時期」とは、その委任の内容である事務処理自体に関して受任者が不利益を被るべき時期と解され、事務処理と異なる報酬を喪失するにすぎない場合を含まないとした事例

昭42(オ)1384号

34 S43.8.20

宅地建物取引業者の報酬額に関する規則は、業者が不当に多額の報酬を受領することを抑止する目的で最高額を定めたものであり、この最高額が授受されることが通常であるとか、慣行があるということはできないとされた事例

昭40(オ)228号

35 S43.4.2

・仲介業者が、不動産の売買契約成立のため、買主の現場案内、売買代金の価格合意、契約立会い、目的物の受渡し、代金授受に関与した等の事情のもとにおいて、買主との間に明示の媒介契約がなくとも、黙示の媒介契約がなされていたとして、商法第512条による媒介報酬請求を認めた事例
・不動産売買の媒介依頼を受けた仲介人が数人あるときは、各仲介人は特段の事情のないかぎり、尽力した度合に応じて、報酬額を按分して買主に請求することができるとした事例

昭41(オ)1007号

36 S41.4.12

仲介業者に情報提供をした事実はあるが、その仲介行為と成立した売買契約との間に因果関係がないとして、仲介業者の買主に対する報酬請求を棄却した事例

昭40(オ)764号

37 S40.4.20

売主の本件物件の第三者への売却により、仲介業者の売主及び買主との媒介契約が解除された後、売主と買主が直接交渉し本件物件の売買契約を成立させた事案において、売主・買主間の売買契約は仲介業者の報酬支払を免れる目的でなされたものではないとして仲介業者の報酬請求を棄却した事例

昭38(オ)1075号

38 S39.7.16

不動産売買の仲介依頼の合意解除後に当事者間にて直接不動産の売買契約が成立した場合において、業者の仲介と当該売買契約成立との間に因果関係がなく、仲介の合意解除も故意に業者を除外したものでなく、依頼に関する報酬の特約もなかったときには、媒介業者に報酬請求権はないとされた事例

昭36(オ)1232号

39 S39.1.23

山林の売却斡旋依頼とともに判示内容の停止条件付報酬契約がなされた場合において、委任者が受任者を介せず山林を他に売却したときは、受任者は条件が成就したものとみなして約定報酬の請求ができるとした事例

昭36(オ)1307号

40 S38.2.12

宅地建物取引業者は、不動産の買受人より依頼を受け、売買の媒介を行い契約を成立させたときは、商法512条により買受人に対し報酬を請求しうるとした事例

昭35(オ)389号

41 S37.10.24

宅地建物取引業法の一部を改正する法律(昭和32年法律第131号)により、既存の宅地建物取引業者に新たに営業保証金の供託義務を課していることは、憲法22条、13条に違反しないとした事例

昭36(オ)496号

42 S36.5.26

宅地建物取引業者は、直接の委託関係はなくても、業者の介入に信頼して取引するに至った第三者に対して、信義誠実を旨とし、権利者の真偽につき格別に注意する等の業務上の一般的注意義務があるとした事例

昭33(オ)265号

43 S8.9.29

商人がその営業の範囲内において他人のため行為をしたときは、特約がなくても報酬を請求することができるとした事例

昭8(オ)335号(大審院)

44 T14.3.13

不動産の売買契約の成立及び所有権移転登記の完了を条件に報酬の支払いを約した場合において、当事者が故意に条件の成就を妨げ売買を合意解約したときは、報酬金の支払を請求することができるとした事例

大13(オ)1028号(大審院)

45 T4.10.9

仲立行為は他人間の法律行為の成立を媒介するにとどまるものにして自己の名を持って当事者のため契約を締結し又は代理人として契約を締結するが如きは媒介と相容れざる観念に属し仲介行為にあらざるものとするとした事例

大3(オ)476号(大審院)

46 M41.7.3

委託者に対する報酬請求権は、仲介行為による委託者とその相手方との売買契約等の成立により発生し、特段の合意のない限り、売買契約等が履行されたか否かによって影響を受けるものではないとされた事例

明41(オ)188号(大審院)

RETIO : (一財)不動産適正取引推進機構 機関誌