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不動産のQ&A ローン特約・買換え特約

I 土地やマンション・一戸建てなどの売買に関するもの
【その3 契約の履行や解除等に関する問題】

ローン特約・買換え特約

Q1 ローン特約とはどういうものですか? 私はローンが一部しか借りられなかったので、 マンションの購入契約を解除するつもりですが、媒介(仲介)業者から手付金は返せないと言われて困っています。

A1 ローン特約とは、不動産を購入するに当たって、買主が売買代金を金融機関などからの融資を利用することを前提に売買契約を締結し、融資の全部または一部について承認が得られなかった場合には、その売買契約を無条件で白紙解除(解除条件)したり、契約を解除することができる(解除権の留保)との条件を約定することをいいます。この場合、手付解除や契約違反などの解除の適用はされず、支払済の手付金は買主に返還されます。
「ローン特約」を付けるときは、1.融資申込金融機関、2.融資金額、3.融資が承認されるまでの期間、4.融資が承認されなかった場合の対応策、 などの設定を明確にして約定することに注意が必要です。
あなたの契約が、「ローン特約条項」によって契約の解除がされるのであれば、売主は手付金を返還しなければならず、 媒介業者は買主に対して手付金が返還できないと主張することはできません。

Q2 2500万円の土地付き建物を買う契約をしました。ローンが2000万円、500万円は全額父に出してもらう予定でしたが、父から断られました。銀行に行くと、2500万円全部ローンを出してもいいと言われましたが、2000万円のローンでも生活がきついので、断りました。ローン特約で白紙解約できますか。

A2 ローン特約とは、ローン不成立の場合には契約を無条件で白紙に戻すことを当事者間で合意するものです。ご質問の場合は、ローンが不成立になったわけではないのでローン特約による解除はできません。資金計画は、購入資金以外の諸費用を含め、契約前に充分に検討しておくことが必要です。

Q3 ローン特約付きで土地建物を買いました。金融機関欄は「A銀行、B銀行等」とあります。A銀行に断られたので解約するといいましたが、媒介業者は、B銀行に行け、それでもダメならノンバンクに申込みに行けと言っています。どうしたらいいでしょうか。

A3 売買契約書のローン条項の申込金融機関欄に「B銀行」も記載されているのであれば、B銀行にも申込みを行わなければならないでしょう。ただし、ノンバンクについては、銀行とは金利等の融資条件も異なるでしょうから、「銀行等」には含まれないと考えられますので、契約書に具体的な記載がなければ申込みを行う必要はないと思われます。
いずれにしても、融資を利用する場合には、金融機関名を具体的に特定して重要事項説明書や売買契約書に明記しておくことが大切です。

Q4 「○○銀行等でローンがつかなければ白紙解約」の特約付きで戸建て住宅を販売しています。今度の買主は、銀行ではローンを断られました。しかし、あるノンバンクではOKの可能性があります。銀行とは利率が違うので「銀行等」には含まれないという人もいますが、そのノンバンクは「固定10年 4%台半ば」で、銀行と条件が違い過ぎるともいえません。その買主は本当は別の理由があるのにローン白紙にしておこうという風に思われるので、「このノンバンクに行って申し込みしないと手付没収」と言ってよいでしょうか。

A4 宅建業者としては、買主が融資を利用する場合には、契約後にトラブルのないように、金融機関名・取扱支店名、融資金額等を事前に明確にしておく必要があります。融資の申込先を「○○銀行等」としているのであれば、金融機関は「銀行」に類するものに限られると考えるのが自然であり、条件があまり違わないとしても、ノンバンクがそれに含まれるとするには疑問があります。

Q5 現在一戸建て住宅を持ち、そこに住んでいますが、都心のマンションを買って住むつもりです。マンションの購入費の一部に、今の家の売却代金を充てる必要がありますが、もし売れなかったらという不安もあります。どうすればよいでしょうか。

A5 手持物件を処分した売却代金(全部又は一部)で新しい住宅を購入する「買換え」のとき、(1)手持物件を処分してから、新規物件を購入する(売り先行)、(2)手持物件を処分する前に新規物件を購入する(買い先行)場合の2つの方法があります。(2)の売却ができていない、つまり資金の確保ができていない状態で購入の契約をすることは、大きなリスクを負うことになります。(1)の手持物件を処分して、一時賃貸住宅に仮住まいをしても、購入代金を確保した上で、腰をすえて希望のマンションを探したほうがよいでしょう。
どうしても、手持物件を処分する前に購入の契約をするときは、「手持物件が売却できなかったときには、契約を解除できる(又は契約は消滅する)」とする特約(「買換え特約」:「不動産売買の手引」も参照してください)をつけてもらってください。